Categories:INTERIOR
Completion:2023
Place:TOYAMA
Function :CAFE (BEAN to BAR Chocolate)
富山市の中心商店街の総曲輪通りアーケードに面する立地の1階にBEAN to BAR Chocolateの計画である。
総曲輪通りは全国の地方都市の商店街と同様、休業する店舗がちらほら見られる状況である。
理由はいくつもあげられるが、やはり駐車場料金を払ってでも訪れたくなる程の街の体験が乏しいことが最大の理由ではないだろうか。私たちが設計する街中での店舗では少しでも街の体験を豊かにしたいと願っている。
訪れる前から体験が想像できる郊外型ショッピングモールに対して、商店街はやはり想像もできない人や物との出会いを通した体験があって欲しいと思う。
オーナーからは子供向けワークショップや高校生との協働チョコレート開発、大人向けチョコレート制作体験など世代を問わず立ち寄るお店、高齢者には外のベンチで一休みしてもらいたいなど、老若男女が自由に出入りできる店構えを求められた。
このため、店内什器は様々な利用方法に対応できるよう可動型としており、高さの異なる箱は子供用椅子や大人用椅子となる高さに設定しており、組み合わせを変えて重ねることで子供用テーブル、大人用テーブルとなるオリジナル什器を製作した。
店内什器、メインカウンター、エントランス横のベンチはチョコレートのタブレットから想起したデザインとした。
店内からチョコレートがアーケードに溶け出るイメージで塗装によるコーティングで仕上げた。チョコレートのお店であることを認知してもらうためではあるが、商店街の体験を豊かで印象に残るものとなることを意図している。