Categories:INTERIOR
Completion:2024
Place:TOYAMA
Function :JAPANESE RESTAURANT
富山駅前で長年お店を営んできた和食店の移転計画である。
移転先を探す段階から関わり、いくつもの候補から検討する中、大手モールに面した立地に決定した。
大手モールはLRT(ライトレール) が走り、富山城を眺められる「富山らしい」景観があり、通り沿いには国際会議場や富山市民プラザなどの近代建築が並ぶ文化度の高いエリアである。
近代建築の街並みに合わせた大きな木格子で全面を覆うことで街のスケールに馴染みながらも、近景での木格子の細やかさによって、印象的でありながら和食店らしい落ち着いた外観を実現している。また木格子は昼夜の営業時間帯や天候によって一部を開閉可能な作りとして街に変化を与える。
庭園の要素を取り入れたアプローチから、所々に茶室の要素を取り入れたインテリアとしている。素材としても白木をベースとして土壁や和紙など落ち着いた雰囲気を現代的に作っている。
メインカウンターは料理人たちに向かって勾配天井とすることで、料理人たちに目が行く作りとした。観劇するかのような程よい凛とする雰囲気の中、食事を楽しむ舞台である。